実際、トランプ前大統領は、「日本がアメリカを助ける義務がないのに、なぜアメリカは日本を守らなければならないのか」と強く不満を示し、「誰がこんな馬鹿げた条約を結んだのか!」とまで発言しています。日米安保条約の下でアメリカが常に日本のために命を懸ける保証は、政治的な意志によって左右されうるのです。
また、1996年には、当時のクリントン政権の国防長官ウィリアム・ペリーが、「日本が兵を出さないのに、アメリカ兵だけが死ぬのは理にかなわない」との趣旨の発言をしています(※厳密には記録により表現が異なるが、同様の懸念は複数の米高官から出されている)。
こうした背景からも明らかなように、自国の防衛力を整備することは、単に独立性を高めるだけでなく、同盟の信頼性を高める意味でも重要です。日本が「丸腰」のままであれば、いざというときに日米同盟が形骸化する可能性すらあるのです。
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